こういう大人になってほしい

産まれてくる子供がどう育ってほしいか。自分自身の考えの整理を兼ねてまとめておく。

一言でいうと聡明な人になって欲しい。自頭のいい人。自分で考える事ができる人。

2023年の今、AIの進歩が著しい。将棋の世界では6年ほど前にコンピューターが現役棋士に勝ったと思ったら、今ではAIが圧倒的に強い時代に突入している。人間とは勝負にならないのだ。藤井聡太の凄さを表現するとき、「AI超え」なる言葉が用いられる。ある瞬間的にはAIを人間が超えることができているという意味だ。裏返せばこの言葉は圧倒的にAIの方が強く勝負付けは済んだことの意味でもある。ただそのようにAIがすごいとはいえ、今までは一部のIT技術者が扱うもので、我々の生活レベルで何かが変わるというものではなかったが、昨年ChatGPTなるものが登場して状況は一変した。間違いなくパラダイムシフトが起こる。

そんな時代に我が子は生を受ける。我々の時代とちがって教育の内容も異なるだろう。そのような新たな時代における人の価値は何か。AIでは計算できない、考えることができないものを生みだすこと。創造力や想像力。

また、インターネットの発達とともに、世界がぐっと近くなった。グローバル社会と言われて久しいが、世界は広いようで近い。世界で活躍できる人を期待するのは親バカだから、活躍とは言わないまでも世界で通用する人になってほしい。日本という小さな島国で通用する常識は世界では非常識、その逆もまた然り。僕が育った実家のある三重の田舎はまさにそうだった。そんな狭い世界や価値観で生きてほしくない。井の中の蛙になってほしくない。世界は近いが広く、価値観は多様なのだ。

優しい人、思いやりのある人、気配りができる人、ホスピタリティのある人になって欲しい。人の気持ちが分かる人。痛みが分かる人。そっと寄り添える人。社会で生きていく中で一番大切なのは人と人のコミュケーションだと思うから。

そしてそういった人間性を磨くことで、周囲から頼りにされる人になってほしい。友達や知人がピンチに陥ったとき、あの人に頼ろうと思える人。

そのような人間力のある人になるために、親として何をしてあげられるか。それは経験を積ませてあげること。体験させてあげることだと思う。この年になっても、まだ食したことない食材がある。この年になってもまだ見たことない風景がある。この年になってもなお、未踏の都道府県がある。世界にいたってはアメリカ、香港、台湾にしか行ったことがない。すべての食材を食べること、すべての地を踏むことは到底無理なのはわかっている。ができる限りの経験をさせてあげたい。寺社仏閣、お城といった歴史的建造物、登山、キャンプ、海水浴といったアウトドア、味噌づくり体験、陶器作り体験、クッキー作り、そば打ち体験。見て、触れて、実体験として経験をしてもらいたい。遊園地の観覧車一つとってもそう。日本で一番大きな観覧車、日本で一番こじんまりした小さな観覧車、それぞれに乗ることで違いを知ってもらう。見える景色も異なるだろうし、一周の時間も違う。考えるな、感じろ。理屈じゃない、百科事典では味わえない体験を経験させてあげたい。

僕の子だから勉強はできるだろうけど、別にいい大学に行ってほしいとも思っていない。ただ、安易な妥協はしてほしくないし、難関大学を目指して努力する、継続して頑張るという過程が大事だと思うので、諦めず最後までやり抜ける人になってほしい。

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